クリニックブログ

2017.03.24更新

2016年に50歳以上の帯状疱疹予防の適応に追加承認されたことは周知のことと思われますが、統計によりますと日本人の成人の90%以上が水痘帯状疱疹ウィルスに既に感染しており、80歳までに3人に1人が帯状疱疹を経験するとの推定がされています。ドイツやオーストラリアでは50歳以上の帯状疱疹に罹患した人の死亡が10万人あたり0.21~0.27人/年と報告されていることから、帯状疱疹はあなどれません。また海外ではワクチン接種後、帯状疱疹の発症は約半数に減少することが報告されています。既に公費によるワクチン接種がアメリカ、カナダ、オーストラリアで始まっていますが、日本でも定期接種が検討され始めました。現在はまだ自費(7000円程度)ですが、帯状疱疹にかかったことがある方は再発予防のために早めのワクチン接種をお勧めします。もちろん、水痘に罹ったことのある方も、発症を未然に防げます。興味関心のある方は当院受付までご連絡ください。

投稿者: みなと芝クリニック

2017.03.02更新

最近の大腸がんの生存率には目を見張るものがありますが、一体何が良くなったのでしょうか。新規抗がん剤は分子標的治療が開発中ですが、ほぼ出尽くしている感があります。先日、私の後輩が大腸がんの化学療法について講演会を行ったので、頑張って聞きに行きました。要するに、抗がん剤の治療はまずファーストラインの治療を行なって、それでも再発が見られた時にセカンドラインの治療を行なうようです。ここまでは、副作用があってもホストは耐えられるほどの体力があり、生存期間やQOLは向上します。ここまで治療しても再発した場合、今まで手立てが無かったので追加の治療は諦めていました。一時、免疫療法というのが選択肢にありましたが、エビデンスに乏しいため、あまり積極的に行われていません。最近、サードラインの治療として、副作用が少なく延命効果のある治療法が出てきました。これを別名サルベージライン(救援)治療といいます。具体的にはレゴラフェニブやロンサーフという薬を使うのですが、これによって生存期間が上乗せされたのです。もちろん、それに取って代わる治療が開発されればいいのですが、現状はなかなか難しいようです。それでも20年前に比べると、各段に良くなっています。後輩のような先生たちの努力によってもたらされたものです。先輩として、誇らしさを感じた日でした。

投稿者: みなと芝クリニック

  • クリニックBLOG
  • お問い合わせ
  • Doctor's File ドクターズファイル vol.3154 川本 徹院長