クリニックブログ

2015.01.27更新

昨年の5月に新しい糖尿病の薬が発売されました。SGLT2という腎臓で糖の再吸収を担うたんぱく質の働きを阻害する作用のある薬です。販売から約半年が経ち、そろそろ評価もある程度定まってきました。余分な糖が尿から出るときに尿の量も増えますので、まず体重が数キロ減少します。血糖値が低下するだけではなく、体重も減少しますので一石二鳥な薬です。インスリンに依存しませんので、単独では低血糖にはならないそうです。副作用としては尿量が増えて脱水傾向になりますので、尿路感染症や脳梗塞などになることがあります。しかしながら、水分をしいかり補充できれば問題はありません。糖尿病に罹ってまだ日が浅く、若年で何してもやせない小太りの方に適している思います。健康診断や人間ドックでメタボといわれた方にお勧めだと思います。

投稿者: みなと芝クリニック

2015.01.26更新

いきなりタイトルが「線維化マーカー」となっていますが、線維化とは炎症によって引き起こされる線維芽細胞が増生し、組織が硬くなることをいいます。線維化の代表は「肝硬変」です。肝細胞がウィルスやアルコールなどによって炎症性に壊されると、そこに線維芽細胞が集まってきて組織を修復します。通常は炎症が治まれば線維化は消失しますが、持続的な炎症があると線維化した組織は不可逆性となり治らなくなります。最近線維化の程度を血液検査で鋭敏に感知できるようになってきました(保険外)。先日、日本とタイの研究者が集い、肝内胆管癌のバイオマーカー開発に関する国際プロジェクトのミーティングが東京であり、参加してきました。そこでは癌の発生は組織の線維化が関連しているという報告があり、その線維化を追っていけば癌の早期発見に繋がるだろうという内容でした。タイは寄生虫感染で胆管に慢性炎症が生じ、約20年ぐらいで胆管に癌が発生することが疫学的に証明されています。彼らは現在、胆管の線維化をエコーで追跡していますが、この線維化マーカーを合わせれば更に診断率が向上し、早期発見に繋がるだろうと予想しています。タイで早くこの検査ができるように日本がバックアップしていくことが重要です。本来の国際協力のあるべき姿だと思います。

投稿者: みなと芝クリニック

2015.01.06更新

明けましておめでとうございます。皆様におかれましては良い年を迎えられたことと思います。当クリニックも移転リニューアルしましたので、心機一転頑張りたいと思います。本年もご支援宜しくお願いいたします。さて、新年を迎えますと今年の抱負なり、目標を掲げて参りますが、私は学生時代に恩師からいただいた言葉を挙げたいと思います。「知識は使わなければだめだ」これは医学部6年生と研修医の先輩がいる目の前で、クラブの顧問の教授が述べた言葉です。医学部時代は国家試験のため、医学知識をできるだけ詰め込みます。特に筑波大学は新設校であるため、国家試験に力を入れており合格率も毎年トップクラスにいます。しかし、弊害も問題になっていまして、いわゆる詰め込み教育の結果、考えて問題を解決する能力が養われない医者が育ってしまう恐れがあります。知識は使ってみて始めて、経験となりその積み重ねで、どんな状況でも解決できるようになるのです。我々の領域で知識を使うということは、多くの患者さんを丁寧に診療すること、すなわちいかに一人の患者さんから多くの情報を得て診断につなげていくかということです。知識を積み重ねて患者さんを診るの繰り返しです。私も卒業して28年目になりますが、この言葉を肝に銘じ精進していく所存です。

投稿者: みなと芝クリニック

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