クリニックブログ

2020.05.17更新

まだまだ予断を許さないコロナですが、以前、コロナ感染対策でカモスタットという膵炎の薬が感染予防に役立つ可能性を記載しました。その後もいろいろな研究結果が出され、その中で興味深いものをピックアップしてみました。一つはイタリアの研究者が論文で発表した、抗アンドロゲン薬によるコロナ感染予防の話です。抗アンドロゲン薬は主に前立腺がんの治療に使用される薬物ですが、いわゆる男性ホルモンを抑えることにより、前立腺がんの進行を遅らせる作用があります。この薬で治療していた男性患者さんはしていない男性患者さんと比較して、罹患率や重症化率が低いという結果がでたのです。抗アンドロゲン薬はコロナウィルスが細胞内に侵入する時に必要なTMPRSS2という酵素の発現を減らすことにより感染を抑えるのではないかと考えられています。すなわちアンドロゲンの量を抑えるという理屈であれば、前立腺肥大症の治療薬で男性ホルモンを減らすタイプの薬がもしかしたら有効かもしれません。もう一つは、日本の研究者が見出したのですが、セファランチンという脱毛症や白血球減少症の治療に使用される薬で、コロナウィルスが細胞と付着する際に必要なスパイクタンパクに先に付着することにより、ウィルスが細胞に付かない、つまり感染を起こさせないというメカニズムが考えられています。これらの薬物は保険適応外ですが、既存の疾患に使われている薬なので、それらの安全性や副作用は分かっています。基礎疾患のある方や高齢の方には、まずコロナに罹らないということが大事なので、このような薬の予防効果というものに期待したいものです。

投稿者: みなと芝クリニック


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