クリニックブログ

2020.04.03更新

新型コロナウィルス感染拡大の最中、東大の医科研が日本の鳥居薬品が開発したナファモスタット(商品名 フサン)という膵炎の薬が、新型コロナウィルスの感染予防効果があるとの発表をしました。以前より、SARSコロナウィルスやMERSコロナウィルスに対して、ナファモスタットと同類のカモスタット(商品名 フォイパン)のウィルス感染阻止効果が報告されていましたが、今年の3月にドイツの研究グループが新型コロナウィルスに対してもカモスタットのウィルス感染阻止効果があることを報告しました。2016年のSARSコロナウィルスに対してカモスタットを用いた動物実験ではヒト換算で、カモスタット300㎎/日の投与でウィルス感染阻止の有効性が確認されております。この量は術後の逆流性食道炎に投与する量に相当しますので、安全性は確保されています。ただし、ドイツの報告では新型コロナウィルスに対しては、in vitroの実験系ではありますが、ヒト換算するとかなりの量のカモスタットを投与しないと効果が認められないということです。その点、ナファモスタットはカモスタットの10分の1以下の量で効果が認められるということで、臨床応用が期待されているのです。ナファモスタットもカモスタットもコロナウィルスに対しての感染阻止機序は同じなので、経口剤のカモスタットで臨床応用ができれば理想かと思われます。カモスタットの有効投与量はまだ不詳ですが、更なる動物実験などで明確になれば、ワクチンが未だ開発されていない現状では、予防薬としての期待が大きくなります。

投稿者: みなと芝クリニック


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